【政治部デスクの斜め書き】鳩山人事はイメージか実力か
2009/09/06 20:18更新
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民主党政権最初のハードルは、閣僚や党役員などの人事だ。ニュースは、どのポストに誰がつくかという点に集約されるが、その裏にある次期首相、鳩山由紀夫氏の「狙い」を見極めるのも重要だ。
自民党政権下では、人事にいくつかの傾向があった。
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記事本文の続き 当選6回程度の議員は「入閣適齢期」と呼ばれた。各派閥が入閣候補者リストを首相に出し、リストの中から首相が選ぶ慣習すらあった。企業の「年功序列制度」を政党に持ち込んだ制度で、長期政権ならではだ。
むろん、人事が完全に順番通りになるというのはフィクションに過ぎなかったが、それでも「そろそろ自分も適齢期」という感覚は、「そこまで頑張れば大臣になれる」という安定感をもたらした。
また、派閥が候補者リストを提出することで、派閥に実質的な人事権が付与され、派閥の求心力を維持することもできた。
このシステムを守ろうと、内閣改造は頻繁に行われ、行政に精通していない大臣を次々と省庁に送り込む悪弊を生んだ。
大胆に変えたのは、やはり小泉純一郎元首相だった。
最大の変化は、小泉政権下では基本的に大臣が変わらなかったことだ。すぐ変わるとなれば、役人も大臣をお飾り扱いするが、当分変わらないとなれば、省庁への影響力は高まる。
これは民主党にとっても大きな教訓になる。
4年間は衆院選をせず、大臣も変わらないとなれば、圧倒的な霞が関支配力で役所を押さえ込める。
ただ、その大臣は、その行政にかなり精通している人でなければつらい。基準をクリアするのは、かなり政治的なキャリアを積んだベテラン議員だろう。自民党政権時代、ベテラン議員で内閣を固めた場合でも「実力者内閣」と呼ばれて世論から好感されることもあった。
だが、せっかく「政権交代」で新しい風のイメージを流布している民主党なのに、どこかでみたような古い面々でいいのか、という疑問が残る。
そこで若手や民間人、女性が浮かぶ。
若手や民間人、女性を多数登用するのは「清新さを狙った人事」と呼ばれてきた。その人の政治的力量ではなく、飾り物として、入閣させたという意味だ。有名な学者を登用して経済運営を任せたりするケースもあった。
もともと、民主党政権自体が初めてなのだから、人事で「清新さ」にこだわる必要がないという解説もできるが、驚くような若手や民間人の登用をすることで「民主党の組閣は違うなあ」というイメージを出すこともできる。
ただ、自民党政権下で続いてきた女性枠、参院枠のような発想は課題が多い。
メディアは女性は何人増えた、減ったと論評するが、本当に霞が関と上手なけんかのできる人を送り込まないと、行革は進まず、某外相のようになりかねない。
参院枠もそうだ。自民党政権下では、参院議員から一定の入閣を保証する慣習があったが、それゆえ、能力の低い大臣を生んだと指摘されてきた。
鳩山氏の組閣には、反面教師ばかりがたくさんいる。鳩山氏はどこに力点を置いて、どんなイメージを打ち出そうとするのだろうか。そして、大臣候補者の政治的実力をどこまで把握して、組閣を断行するのだろうか。
(政治部 金子聡)
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