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ウナギに異変 稚魚不漁、卸値は平年の3倍
2012/01/29 23:06更新
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ウナギの稚魚であるシラスウナギの価格が高騰している。養殖業者向けの卸値は前年の2倍、平年の3倍近くに上昇している。現在、最盛期を迎えている漁で漁獲量が少なくなっているためで、昨年に続き、かば焼きなどの値上がりにつながる可能性が高い。稚魚の不漁は3年連続で、資源量そのものが減少しているとの見方も。稚魚の漁獲減が今後も続けば、ウナギが富裕層だけの食材になりかねない。(高橋寛次)
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記事本文の続き 「かつてない不漁だ」
相模湾(神奈川県)河口でシラスウナギ漁に携わる地元漁業関係者は、深夜の浜辺で黙々と網をすくいながら、そうつぶやいた。
不漁は価格に跳ね返る。養殖業者でつくる日本養鰻漁業協同組合連合会(日鰻連)は「異常な高値だ」と戸惑いを隠さない。組合を通さない一般的な取引による稚魚の卸値は平年、1キロ70万~80万円程度。それが現在は200万円程度にまで上昇しているという。
国内では静岡や徳島、鹿児島などが産地だが、軒並み水揚げが少ない。台湾や中国でも不漁で、輸入も減少している。
水産庁によると、今月中旬までに養殖業者が国内外から集めたシラスウナギは4トンで前年の同じ時期の7トンと比べて大幅に少ない。
ウナギの価格は成魚の需給バランスによる。漁期は4、5月まで続くため、今後、水揚げが増える可能性もあり、最盛期の稚魚の不漁が価格に直結するとは限らないが、「ここ数年は(稚魚の不漁とウナギ価格が)連動している」(日鰻連)という。また、最需要期である夏場に店頭に並ぶウナギには、今月中旬ごろまでの稚魚が使われるため、成魚の数も少なくなる可能性が高い。
昨年までの不漁ですでに成魚の価格も上昇し、今月値上げした料理店も多い。大阪市の老舗店もそのひとつで、うな重の中心価格帯のメニューは700円程度引き上げ、3660円にした。「値上げしなければ赤字だ」という。昨夏に値上げした東京都目黒区の人気店「八つ目や にしむら」の松本清社長も「再値上げやメニュー変更を検討せざるを得ないが、どこまで高くなるかがわからず対応しにくい」と、先行きの不透明さを嘆く。
不漁の原因について水産庁は「特定できない」と首をかしげる。養殖が盛んな静岡県の担当者も「資源が危機的な状況にあるのでは」と懸念を強めている。
業界団体などは、親ウナギを放流して稚魚を増やす取り組みを行い、水産庁も補助金を出しているが、大きな成果は出ていない。昨年、ウナギの天然の卵が初めて発見され、卵から成魚に育てる完全養殖への期待も高まるが、コスト面など課題は多く、商業化のメドはたたない状況だ。
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