440万年前ラミダス猿人 ヒト+チンパンジーの特徴
2009/10/02 01:39更新
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■東大教授ら解明
最も古いとみられる人類の一つでエチオピアで見つかった440万年前のラミダス猿人(学名アルディピテクス・ラミダス)は、木登りに適した手や、歩行のためのバランスを取る骨盤構造など、原始的なヒトとチンパンジーの特徴を併せ持っていたとの研究結果を、諏訪元・東京大教授ら国際研究チームがまとめ、2日付の米科学誌サイエンスに発表した。
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記事本文の続き ヒトとチンパンジーなどは、600万年以上前に共通の祖先から分かれたとされるが、共通祖先自体は見つかっていない。諏訪教授は「ラミダス猿人は、共通祖先の特徴を多く保持していると思われる」としている。
ラミダス猿人の発掘は、諏訪教授らが1990年代からエチオピア北東部のアファール地溝帯で進め、「アルディ」と名付けた女性の部分骨格を含め、これまで110点以上が見つかった。周辺から出た動植物と合わせ、分析を進めた。
その結果、脳の容量は300~350ccと小ぶりなチンパンジー程度で、チンパンジーよりも原始的で枝からぶら下がるのには適さないが、木登りはできる手があったことが判明。一方、その後登場したアウストラロピテクスよりも原始的だが二足歩行もできる足や骨盤の構造を持ち、体格の男女差が少なく、顔が小さく、雑食性が高いなど、ヒトに近い特徴があることも分かった。
当時の環境は森林地帯だったとみられ、樹上での生活もしつつ、地上では二足歩行をしていたと考えられるという。
■低い攻撃性 一夫一婦制の起源か
ラミダス猿人に関する国際チームの研究によって、体格や犬歯の大きさに男女差があまりないことが判明。研究チームの諏訪元・東大教授やオーウェン・ラブジョイ米ケント州立大教授は「雄の攻撃性が低く、一夫一妻的傾向が強かったのでは」とみている。
諏訪教授によると、ゴリラは雄の体格や犬歯が雌に比べてかなり発達しており、雄が肉体的強さを競って序列を作り、強い雄が多くの雌を独占する「一夫多妻」の社会。
またチンパンジーは複数の雄と複数の雌が“乱婚”するが、雄と雌に体格の差はないものの犬歯は雄の方が大きく、雄の攻撃性も高い。
一方、ラミダス猿人は体格の男女差がほとんどなく、犬歯もチンパンジーとは形が異なり、小さい。初期のヒト社会で雄は雌をめぐる争いをせず、雌に選ばれる形で一夫一妻的な関係を築いたと考えられるという。
ヒトとチンパンジーの共通祖先の段階では雄と雌の体格差はほとんどなく、チンパンジーの攻撃性は共通祖先から分かれた後に出てきた性質ではないかとみられている。
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