【青信号で今週も】心筋炎とウイルス 大和田潔
2009/10/19 11:35更新
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記事本文
新型インフルエンザで亡くなられた方が心筋炎を併発していたことが報道されました。前回、インフルエンザによる脳症は、ウイルスの進入により、ヒトの体が過剰に反応したり、反応性に細かな血管に障害を受けることにより発症することをお話ししました。
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記事本文の続き ウイルス性心筋炎はコクサッキーウイルスやRSウイルス、アデノウイルスという、通常のカゼの原因になるウイルスが原因になることが多いのですが、インフルエンザウイルス、はしかウイルス、風疹(ふうしん)ウイルス、ヘルペスウイルスなど多種のウイルスによっても引き起こされます。
初期の症状に「これ」といったものがないため、重症化しやすい傾向があります。内科医や救急医も注意深く見ていても見逃しやすく、非常にやっかいな病気です。
シーズンになると沢山のカゼの患者さんが救急外来にやってきます。一見、普通のカゼの患者さんなのですが、血圧が低く、脈拍が速い患者さんがいらっしゃいました。先輩の先生がそれを見逃さず、専門的検査を行い、心筋炎と診断されたことを思いだします。
ウイルス性心筋炎の初期の症状は、発熱、関節痛といった通常の感冒症状、吐き気、下痢といった消化器症状といった先駆症状に続き、足のむくみ、動悸(どうき)、不整脈、胸の痛みなどの心臓の症状が出てきます。ところが、心臓の症状が非常に軽いことが多く、心機能が低下して意識を失ったり、命にかかわる状態になったりして初めて気づかれることも多くあります。
心筋炎が疑われ、心電図、レントゲン検査、心臓の超音波検査、特殊な血液検査が行われれば、診断に前進しますが、専門的検査を行っても確証を得にくいこともあります。
心筋炎の原因としては、ウイルスが直接感染し、心臓の細胞に障害を与えたえるだけでなく、ウイルスの進入によりヒトの体が作り出すサイトカインという物質による心臓への毒性なども考えられています。ウイルス性脳症と同様に、救命措置を行いながら、心臓の炎症が治まるのを待つという治療が行われます。
(総合内科医 秋葉原駅クリニック院長 大和田潔(おおわだ・きよし)/SANKEI EXPRESS)
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