乳がん 「自己触診」に期待高まる 簡易キットも登場
2009/03/17 12:22更新
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乳がんの早期発見につながるとして「自己触診」への期待が高まっている。医師検診のマンモグラフィ(乳房X線撮影)は精度は高いものの、若い女性ではがんを見つけにくい。日本は乳腺専門医が少ないこともあり、自己触診のやり方を知る女性は多くないとみられているが、最近は自己触診を推奨する自治体が増え、自分で感触が確かめられる市販の簡易キットも登場してきた。(昌林龍一)
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記事本文の続き ◆広がる啓発活動
「正しい自己触診の知識があれば、もっと早くに発見して治療できた…」。乳がん経験者の女性会社員(45)は、医師から自己触診について説明がなかったと振り返る。
自己触診は自分で乳房を触り、しこりがあるかどうか調べる。閉経前の女性は月経終了後1週間以内、閉経後の女性は一定の日に行う。しこりが、がんで「ステージ1」(2センチ以下)ならば進行前で治療しやすく、毎日チェックできる自己触診は意義がある。
福島県郡山市は平成17年から、千葉県市川市は20年から、自己触診のやり方を図解入りで市のホームページで紹介。東京都中野区は18年から年1回、医師を招き、区民に無料で自己触診の講習会を開催している。このうち、郡山市では、「検診のない30代なので自己触診のやり方を教えてほしい」との市民からの要望を受け、自己触診の啓発を始めた経緯がある。
◆映りにくい20代
医師による乳がん検診は16年の国の指針に基づき、多くの自治体が40歳以上の女性を対象に視触診とマンモグラフィを実施。「マンモグラフィ以外に死亡者を減らす科学的根拠はない」との見方もある。
ただ、日本乳癌(がん)学会認定専門医である新宿ブレストセンタークサマクリニック(東京都新宿区)の日馬(くさま)幹弘院長は「マンモグラフィは乳腺の発達した20代の女性ではがんが映りにくい」と限界を指摘するとともに、「別に超音波検診もあるが、大きな乳房では超音波が内部に届きにくい」と説明する。
◆感触が重要
自己触診を手助けする道具もいくつか登場。医療コンサルタント会社のRiver&Water(新宿区)が今月下旬に本格発売する簡易キット「知識の泉シリーズ-乳がん編」(9500円)は、乳房の感触を再現した手のひらサイズの樹脂と乳がんのメカニズムを専門医が解説するDVDが一組になっている。
キットを使った別の女性会社員(41)は「自己触診の方法は知っていたが、キットを試したことで、かなり強く押さないと、しこりを発見できないことが分かり、感触がつかめた」と話す、
このほか、ポリウレタン製の手袋「ドナグローブ」(トータルクリーン、1枚6000円程度)なども販売されている。
女性のがん検診率は低く、中でも乳がんは「男性医師に触られるのが恥ずかしい」などの理由で12・9%(18年度厚生労働省統計)と極めて低い。厚労省によると、乳がんは女性の19人に1人が発症するリスクがある。
日馬院長は「乳がんは早期であれば治療しやすく転移も少ない。自己触診は費用もかからず毎日、手軽にできる。マンモグラフィなどの検診と併用することで、より早期の発見につながる」とすすめている。
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