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相次ぐ覚醒剤の無罪に危機感 警察庁

2012/02/13 23:58更新

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 覚醒剤の密輸入に絡む裁判員裁判で無罪判決が相次ぎ、警察庁は危機感を抱いている。かつては数百キロ単位で行われていた密輸入だが、近年は摘発のリスク分散を目的として「運び屋」を使って小口化するのが主流。警察庁では否認を貫きやすい運び屋の増加が無罪判決に結びついているとみて、これまで以上に緻密な証拠収集に力を入れる。

 最高裁と警察庁によると、平成23年末までに覚醒剤の密輸入に絡み、1審の裁判員裁判で無罪判決が言い渡されたのは6人。13日に最高裁で無罪判決が出された1人を除くと、1人は無罪が確定し、1人は高裁で逆転有罪となって確定した。3人は控訴中だ。

 6人のうち2人は航空貨物などで送られてきた覚醒剤を受け取ったケースだったが、残る4人はいずれもスーツケースなどに覚醒剤を隠して密輸入したとして起訴された。

 警察庁は23年上半期(1~6月)に全国の警察本部が摘発した覚醒剤事件を分析。その結果、76人の運び屋が摘発されていたことが判明した。

 国籍別ではメキシコが13人と最多で、これに日本の8人▽ドイツイギリス、米国の5人▽ラトビアの4人-などが続いた。半数以上の44人がスーツケースの二重底や取っ手部分などに隠す手口だった。日本人・外国人とも「カネ欲しさ」が動機としては多かった。

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記事本文の続き 平成に入ってから覚醒剤の押収量が最多だったのは11年の約2トン。一度に100キロ以上を押収する大量密輸入が、この年は8事件もあった。しかし、13年以降は年間押収量が500キロ以下で推移。警察庁では「犯罪組織は摘発によるリスク分散のため、運び屋を雇って小口化している」と分析する。

 公判では、運び屋が覚醒剤を運んでいることを認識している「故意の立証」が焦点となるが、スーツケースなどを渡される運び屋の場合は実物の覚醒剤を見ることはなく、「運んでほしいといわれただけ」「薬物とは知らなかった」と否認を貫きやすいという。

 そのため、警察庁は裁判員制度の導入で、より分かりやすく厳格な立証が求められる中、否認を突き崩す故意の立証の困難さが相次ぐ無罪判決に結びついているとみている。警察庁は今後、海外の捜査機関や税関・検察などとの連携をさらに強化していく方針だ。

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