闘病者に笑顔届けたい 音楽通じてがん治療啓蒙
2009/10/05 12:30更新
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音楽に癒やし効果があることはよくいわれるが、歌やコンサートを通じて、がんの早期発見、治療を呼びかけたり、患者や闘病生活を支える家族を励ますなどの動きが、音楽関係者の間で広がりを見せている。がん撲滅に対して、音楽はどこまで力になれるのだろうか。(竹中文)
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「大きな声で歌うと元気になります。闘病生活で落ち込んでいる人に、この笑顔を届けたいんです」
こう話すのは、がん治療の啓蒙(けいもう)活動に取り組む「スター混声合唱団」の団長でタレントの山田邦子だ。自身も平成19年に乳がんの手術を受けている。
9月9日には東京都千代田区の赤坂東急プラザでチャリティーライブが開かれ、約25人の団員が元気な歌声を披露した。山田はステージから「今の時代、『がん』イコール『死』ではありません。私のようにがんを背負いながらかわいく暮らしていけるんですよ」と満面の笑みでアピール。がん治療を経験した団員で女優の音無美紀子やタレントの川原みなみを「“がん友”です」と、パワーのある声で紹介した。
演奏に耳を傾けていた川崎市の主婦、原田美佐緒さん(62)は「乳がんの治療を受けていたシャンソンのサークル仲間が入院していたとき、病室で歌ったら、落ち込んでいた表情が明るくなったのを思いだしました。歌は人を励ます力がある」と語る。
米国を拠点に音楽活動をしているソプラノ歌手のセイコ・リーも、乳がん撲滅のためのチャリティーコンサートに取り組んでいる。リーは幼いころ、父親を胃がんで亡くしており、「闘病生活を支える家族の気持ちはよくわかる」と言う。
リーは医療機関などでヒーリングコンサートを開いており、「聴きたい人だけでなく、必要としている人にも音楽を届けたい。悲しみを十分に受け止めることができるような静かなメロディーから、だんだん気持ちが明るくなるような曲に変えていくと、聴いている人に自然と笑顔が宿るんです」。11日に東京都台東区の東京文化会館小ホールで開くコンサートでは、収益の一部を乳がん撲滅運動に取り組む団体に寄付する予定だ。
平成19年にスタートした「BRAVE CIRCLE LIVE」は、大腸がんの早期発見を呼びかけるコンサートだ。3回目の今年は11月5日に東京都渋谷区の渋谷C・C・Lemonホールで開催。音楽プロデューサーの加藤和彦や歌手の南こうせつ、渡辺美里のほか、バイオリニストの葉加瀬太郎が出演する予定だ。
厚生労働省の人口動態統計によると、平成20年の死因は、がんが最も多く、なかでも女性は大腸がんが最多だった。主催するNPO法人「ブレイブサークル運営委員会」では「大腸がんは初期には自覚症状がほとんどないため、定期的な検診を受ける必要があります。音楽という身近な存在を通して大腸がん検診の大切さを知ってもらいたいと思っています」と話す。
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