【サブカルちゃんねる】アニメ「東京マグニチュード8.0」 家族のことを考え直すきっかけに
2009/07/07 15:41更新
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もしも東京が巨大が地震に襲われたら? いつ起こっても不思議ではない危機を、幼い姉と弟が生き抜いていく物語が「東京マグニチュード8.0」というアニメーションになった。放送スタートは7月9日深夜(24時45分から)の「ノイタミナ」枠。初のテレビシリーズ監督にオリジナルストーリーで挑戦することになった橘正紀(たちばな・まさき)さん(33)は、危機の中から人とのつながりの大切さを感じさせ、「離れた家族に連絡したくなるようような作品にしたい」と意気込む。
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記事本文の続き 「難しいと思いましたね」。
「ハチミツとクローバー」や「のだめカンタービレ」といった、大人の女性層に向けたアニメ作品を放送して、深夜にもかかわらず5%台の高視聴率をたたき出しているノイタミナ。そこで、巨大な地震がお台場で起こるストーリーのアニメを流したいという話が、アニメ制作会社に持ち込まれた。
■現実と地続きの話
ロボットは出しても良いのかと聞くと、ロボットは避けてほしいとのこと。「お台場という地名が出てきた以上は、現実と地続きの話になって、うそがつきにくい。リアルさが重要になってくるが、やりすぎると絵作りができなくなる。悩みました」
実は災害時には、現場からあまり動かない方がよい。中学1年生の姉と、小学3年生の弟をメーンに据えることで、「家族にはやく会いたいという思いから、家に向かって動き出してしまうストーリー」が浮かんできた。
「今の大人たちは、子供のころにいろいろな人に頼って生きていたのに、大人になってそのことを忘れて、無感動になってしまっています」。進学や就職でひとり暮らしを始めると、自分のことで精いっぱいで、親からの電話もうっとうしく思いがちになる。
反抗期で、家族から見捨てられているような気分にさいなまれていた子供が、大災害の中で家族の大切さに気づく。そんなストーリーを描くことで「もう一度、家族のことを考えてくれるきっかけになれば」という思いを、今回のアニメにこめた。
8.0のマグニチュードは、日本では誰も経験したことがない規模。だから「何が起こるか誰も分からない」。お台場から主人公が家へと向かう道を歩き、写真を撮り、建物が崩れたらどうなるのかを想像して絵に描いた。
■行政の対応も取材
自衛隊や消防庁の対応も取材した。少しだけ未来の話となるため、超音波を使って生存者を発見する装置が、ラジコンやロボットに乗っている」ようなシーンを考えた。研究者や官公庁にも取材して、大震災にどう対応するかを拾い上げた。
「神戸や中国の四川を見た人は、トイレが大変だと言います。調べたら、芝公園にマンホールトイレというものがありました」。災害時には上にテントをはって個室を作る。震災をしのぐ知恵が、アニメには詰められている。
危険や不便さへの対応だけでなく、人の焦りや迷いがもたらす危機にも触れる「東京マグニチュード8.0」。ぎすぎすとした空気の中で、自分勝手になりがちな現代人が、取り戻すべき心の温かさも教えてくれる。そんなアニメになりそうだ。
■□■
《クリステルさんも登場》
「東京マグニチュード8.0」には、フジテレビの報道番組「ニュースJAPAN」で活躍するキャスターの滝川(たきがわ)クリステルさんが、そのままの名前と役柄で登場して、震災情報を伝える。
「いつもより緊迫感をもって演じました」と、初めてのアフレコに臨んだ滝川さん。アニメになった自分のキャラクターには「似ていると思いました」と満足そうだった。
アニメについては「人とのきずなや、地震が起こる前に気づいておくべきことを訴えている作品」と絶賛。「監督のメッセージに注目してもらいたい」とアピールした。
(谷口隆一/SANKEI EXPRESS)
◇
■たちばな・まさき 東映アニメーション演出助手を経てビートレインのテレビアニメ「ワイルドアームズ トワイライトヴェノム」で初演出。神山健治監督の「攻殻機動隊 S.A.C.」シリーズや「精霊の守り人」に絵コンテ、演出で参加。ゲームやアニメDVDの特典映像で監督を経験し、「東京マグニチュード8.0」でテレビシリーズ初監督。
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