シンガポール、IT先進ランクで上位占める
2011/06/24 14:47更新
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大企業の経営者や世界の政治家が集まる賢人会議「ダボス会議」で知られる、非政府組織(NGO)「世界経済フォーラム(WEF)」(本部・ジュネーブ)が発表した「世界情報通信技術報告書(2010~11年版)」のネットワーク整備指数(NRI)ランキングで、アジア太平洋地域が上位を占めた。とくにシンガポールは、官民一体で推進するIT(情報技術)環境整備が高く評価され、138カ国・地域の総合評価で1位のスウェーデンにわずか0.01ポイント差で肉薄し、2年連続で世界2位になった。
◆官民一体を評価
同ランキングには、シンガポール(2位)、台湾(6位)、韓国(10位)、香港(12位)、オーストラリア(17位)、ニュージーランド(18位)、日本(19位)とアジア太平洋から7カ国・地域がトップ20入りし、欧州の11カ国に次ぐ「IT先進地域」と認められた。マレーシアは28位で、中所得国から唯一、トップ30に入った。
NRIは(1)ネットワーク環境(2)IT利用準備度(3)実際の情報通信活用度-の3本柱からなる。それぞれ、官・民・個人レベルの複数の項目に細分化され、計71項目の平均スコアから算出される。公的統計など数量的データのほか、1万5000人以上の経営者や専門家への聞き取り調査により評価した。
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記事本文の続き シンガポールは、IT利用準備度で世界1位、ネットワーク環境と情報通信活用度で世界4位だった。IT利用準備度は、さらに個人、企業、政府に分かれており、個人の数学・科学教育、教育制度の質、政府の情報通信政策の優先度などで世界一だったことが、総合ランキング2位の好成績に寄与した。
シンガポール情報通信開発庁は「過去30年間、経済・社会開発のために取り組んできた情報通信政策が高く評価されたことに励まされた」とのコメントを発表。同庁は06年、国家IT戦略「インテリジェント・ネーション2015」を策定し、15年までに次世代ブロードバンド(高速大容量)通信網を構築する計画に取り組んでいる。同計画は情報通信・芸術省、財務省などの政府機関、シンガポール大学などの教育研究機関、米ヒューレット・パッカードをはじめとする民間企業が共同で進めている。
◆経済成長に寄与
米紙ウォールストリート・ジャーナルによると、ブロードバンド普及率が10%上昇するごとに、国内総生産(GDP)成長率を0.6~0.7%押し上げるという。通信速度が高速化するだけでなく、その国のイメージが向上し、投資先としての魅力が増すためだ。WEF報告書は、国家主導のIT政策で恩恵を受けた国として、シンガポール、マレーシア、アラブ首長国連邦(24位)、カタール(25位)を挙げている。
今後10年を見据えると、先進国ではITの普及が頭打ちになり、新興国でIT関連の成長が加速するとみられる。中国も、今年の報告書で前回から順位を23位上げて、31位につけた。アジア太平洋地域は、世界で最も躍動する地域として、世界経済を牽引(けんいん)していきそうだ。(シンガポール支局)
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