「保護主義と戦うことを再び確約」APEC閣僚声明発表、首脳会議は実質討議へ

 【ダナン=田中靖人】ベトナム中部ダナンで開幕したアジア太平洋経済協力会議(APEC)は11日午前、「不公正な貿易慣行を含む保護主義と戦うことを再び確約する」などする閣僚声明を発表した。文言をめぐる対立から9日の発表が見送られていた。また、首脳会議は11日午前、各国・地域首脳らによる実質的な討議を開始する。同日午後に宣言を採択して閉幕する。

 閣僚声明は、世界貿易機関(WTO)が「国際貿易をルールに基づき、自由で、開かれ、公正で予測可能で包容性のある」ものにしているとし、WTOの重要性を再確認した。米国が要求した「公正な貿易」に関する文言は、保護主義に「不公正な貿易慣行」を含むことなどで決着したとみられる。声明はアジア太平洋自由貿易圏(FTAAP)推進にも言及した。

 首脳会議には、トランプ米大統領が初めて参加。トランプ氏は前日の関連会合での演説で、自らが脱退を決めた環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)を念頭に、「(米国の)手を縛る」多国間の貿易枠組みには加わらないと表明した。WTOも批判し、2国間の通商協定に重点を移す考えを明らかにした。こうした米国の保護主義的な傾向に対し、出席者から再び懸念が示される可能性が高い。

 一方、ロシアのプーチン大統領と中国の習近平国家主席は10日、首脳会談を行った。北朝鮮情勢などについて意見を交わしたとみられる。

 また、米露首脳会談は正式会談が見送られたものの、10日夜の首脳らによる夕食会の際、両首脳が接触した。ロイター通信によると、トランプ氏がプーチン氏に歩み寄って握手し、短く言葉を交わしたという。

アクセスランキング

もっと見る

ピックアップ