「世界遺産のような政府間会議設置を」 ユネスコ内でも記憶遺産登録制度のあり方に強い異論

【歴史戦】

 アルライシIAC議長は産経新聞とのインタビューで、記憶遺産審査を前に慰安婦問題の資料など「政治案件」の扱いで、ボコバ事務局長から「何の指示もない」と不満をのぞかせた。審査を統括する議長の発言で、ユネスコ内でも登録制度のあり方に異論が強いことが浮き彫りになった。

 アルライシ氏はIACの一員として、2015年、中国が申請した「南京大虐殺資料」の登録審査に参加した。犠牲者が「20万人以上」という記述について、事実関係を調べるすべがなかったと認めた。「この種の記述の判断には徹底した調査が必要だ。しかし、現在の審査制度では無理」と苦悩を語った。

 「IACに政治は分からない」とも述べた。公文書の専門家集団であるIACに、関係国の利害が対立する案件審査を一任すべきではないとの立場だ。18日に決まった改革も「IACが最終勧告を行う点は同じ」として、十分ではないとした。

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