北、仮想通貨で資金調達 制裁強化で窮地か サイバー攻撃や採掘に関与

 【ワシントン=小雲規生】弾道ミサイル発射や核実験の強行で国際的な孤立を深める北朝鮮について、米国の専門家から、仮想通貨に関連した資金調達に走っているとの報告が相次いでいる。取引所へのサイバー攻撃やビットコイン(BTC)採掘への参加が疑われており、経済制裁の強化で窮地に立たされる北朝鮮がBTCに逃げ込もうとしている可能性がある。

 「北朝鮮が5月以降、韓国の仮想通貨取引所にサイバー攻撃を仕掛けている」

 米カリフォルニア州の情報セキュリティー企業、ファイア・アイのルーク・マクナマラ氏は11日、ブログへの投稿で北朝鮮の活動に警鐘を鳴らした。

 攻撃を受けた取引所は少なくとも3カ所で、仮想通貨を盗み出すことが目的だったようだ。取引所の従業員にマルウエア(悪意あるソフト)に感染させるための電子メールを送りつける手口で、2016年に金融機関へのサイバー攻撃を行った北朝鮮のグループとの関連が疑われるという。

 また米マサチューセッツ州の情報セキュリティー企業、レコーデッド・フューチャーも7月の報告書で「北朝鮮が5月17日からBTCの採掘を始めている」と指摘した。採掘とは取引に伴う膨大な計算に協力してBTCでの報酬を得る行為で、北朝鮮の資金調達源になっている可能性がある。

 これらの時期は、トランプ米政権が4月26日に北朝鮮の核・ミサイル開発に関する対処方針を公表した直後。同時期には世界で数十万件の被害を出した身代金要求型ウイルス「ワナ・クライ」によるサイバー攻撃で、感染したパソコンの使用者らが数万円相当のBTCの支払いを要求された。米情報機関はこのサイバー攻撃は北朝鮮の犯行だとみている。

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