「慰安婦」謝罪碑を書き換え 元自衛官を在宅起訴 出国禁止は80日超に

 【ソウル=桜井紀雄】朝鮮半島で女性を強制連行したと偽証した故吉田清治氏が韓国に建てた謝罪碑を無断で書き換えたとして、韓国検察は14日、元自衛官の奥茂治氏(69)を公用物損傷と建造物侵入の罪で在宅起訴した。奥氏は容疑を否認しており、吉田氏の偽証に端を発した行為をめぐる争いは、公判の場に持ち込まれることになった。

 「父の嘘の証言が日韓友好を妨げている」という吉田氏の長男の依頼を受け、奥氏は今年3月、韓国中部、天安(チョナン)市の国立墓地に建つ碑の上に別の石板を貼りつけ、「強制連行」の謝罪文を「慰霊碑」という簡潔な文言に書き換えた。

 韓国警察は6月24日、出頭要請に応じて再び韓国を訪れた奥氏を拘束。直後に拘束は解かれたものの、警察や検察が計5回取り調べを行い、出国禁止措置は80日以上に及んでいる。

 奥氏は、碑の所有権は相続した吉田氏の長男にあるはずで「公用物損壊には当たらない」と無罪を主張。容疑を認めれば、略式起訴され、罰金刑となるのが一般的な事案だが、奥氏は所有権の所在を法廷で争う姿勢を示してきた。

 奥氏は「慰安婦問題の根源に吉田氏の偽証があり、朝日新聞が関連記事を取り消した事実は韓国でほとんど知られていない。公判の場で書き換えの背景を説明していきたい」と話す。

 韓国政府を相手に、謝罪碑の所有権の確認と碑の撤去許可を求め、民事訴訟を起こすことも検討している。

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