台湾、犬猫「殺処分ゼロ」から半年 一見成功も水面下に課題、破綻の懸念も

 台湾で公立の動物保護施設での「殺処分ゼロ」が始まってから、今月で半年が経過した。当初指摘された、施設が「満員」となり生育環境が悪化する懸念は外見上現実のものとならず、政策は順調に進んでいるようにみえる。だが、民間の動物愛護団体は、水面下で進む将来の破綻の可能性を指摘している。(台北 田中靖人)

 「殺処分は職員の心理的な負担が大きかった。今は仕事に臨む気持ちが違う」

 台北郊外・新北市の動物保護防疫処の陳淵泉処長はこう話す。「殺処分ゼロ」の改正法が成立したのは2015年2月。保護施設での殺処分の惨状を描いたドキュメンタリー映画がきっかけだった。16年5月には、保護施設の責任者の30代女性が心労から殺処分用の薬品で自殺し、世論は「殺処分ゼロ」を後押しした。アジアではインドに次ぎ2番目として注目された。当初、施設が「定員オーバー」となる可能性が指摘されたが、行政院農業委員会(農林水産省に相当)動物保護課によると、全土で33カ所ある公立施設の平均収容率は現在約80%で、今年2月6日の法施行の前後でほぼ変化はない。

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