米国 トランプ政策が生んだ悲劇

 テロ対策を名目に難民に厳しい態度で臨むトランプ米大統領。全ての国からの難民の受け入れを120日間禁じた大統領令は連邦最高裁で容認され、受け入れは凍結されたままだ。家族が離ればなれになるケースが出てくるなど、難民らはトランプ氏の強硬姿勢に翻弄されている。

 「トランプ氏は米国の難民政策を根本から変えてしまった。難民家族に多くの悲劇が生まれている」。ミシガン州に住むシリア北部アレッポ出身のシャディ・マルティニさん(45)はこう嘆いた。マルティニさんは5年前に米国に移住し難民支援団体で働くが、トランプ政権発足後、相談が相次いでいるという。

 あるシリア難民の家族は、両親と子供2人が昨年ミシガン州に移住。成人した長女だけは両親とは別に難民申請していたため大統領令で手続きが止まり、トルコで今も足止めを食らっている。米国の永住権を持たない両親は娘に会いに行くこともできないという。

 トランプ氏は、難民の受け入れ数を年最大5万人とすることも表明。オバマ前大統領が昨年9月に掲げた「11万人」の半分以下に削減するとしている。「一番の問題はトランプ氏の難民政策が不確実なことだ。次に何が起きるのか。難民は日増しに不安を募らせている」(マルティニさん)。

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