正男氏殺害後も、北朝鮮労働者なおマレーシアに98人

 【マニラ=吉村英輝】マレーシア国内で、労働許可を得ている北朝鮮人が、98人いることが分かった。マレーシア紙サン・デーリー(電子版)が3日、内務省が野党議員の質問に回答した内容として伝えた。

 マレーシアでは今年2月、北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長の異母兄、金正男(ジョンナム)氏が殺害される事件が発生し両国関係は悪化したが、今も北朝鮮の経済活動拠点となっているようだ。北朝鮮労働者の内訳は男性が80人、女性が18人。

 マレーシア政府は、正男氏殺害事件を受け、駐クアラルンプール北朝鮮大使の国外追放などを打ち出したが、断交には踏み込まなかった。また、ビザ(査証)免除措置も中止し、東部ボルネオ島の炭鉱で働く不法滞在の北朝鮮人らを国外退去処分にしたが、合法であれば滞在を認めるという抑制的な措置に徹した。

 北朝鮮からの労働者は、本国から厳しいノルマを課せられ、密輸など非合法ビジネスにも関与しているとされる。クアランプールにある北朝鮮のフロント企業の経営陣には、マレーシアの与党幹部が加わっていたことも判明。長年の深い結びつきで簡単に追放できない事情もありそうだ。

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