トランプ米大統領、新たな脅威へ「応分の負担」求める NATO首脳会談で演説

 【タオルミナ(イタリア南部)=加納宏幸】トランプ米大統領は先進7カ国(G7)首脳会議(サミット)を前にベルギーの首都ブリュッセルで25日開かれた北大西洋条約機構(NATO)首脳会議での演説で、加盟国に「応分の負担」を強く求めた。米国が最重視するテロ対策に対応できるNATOにならなければ、冷戦時代からの米国依存を続けさせる余裕はないとのメッセージだった。

 トランプ氏は「NATO加盟国は財政上の義務に見合った応分の負担で貢献すべきだ。28カ国のうち23カ国は彼らの防衛のために支払うべき額を払っていない」と挑発した。

 国防費を国内総生産(GDP)比2%に増やす目標を達成しているのは米国、英国、ギリシャ、ポーランド、エストニアの5カ国だけ。NATO全体の国防支出のうち米国だけで約7割を占める。

 トランプ政権は2018会計年度(17年10月~18年9月)の予算教書で27年度に財政黒字を実現することを目標に、国防総省の予算を4・6%上積みする一方、国務省などの予算は海外援助や国連平和維持活動(PKO)関連予算などで29・1%の大幅減を打ち出した。「米国第一」とせざるを得ないのが実情だ。

 それ以上に、かつてNATOを「時代遅れ」と呼んだトランプ氏が応分の負担を求めるのは、冷戦期そのままに「集団防衛」の名の下で米国依存が続けば、新たな脅威に対応できないという危機感からだ。

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