文在寅氏が当選確実「国民全ての大統領に」と勝利宣言 9年ぶり左派政権、慰安婦合意は見直し主張

 【ソウル=桜井紀雄】韓国の朴槿恵(パククネ)前大統領(収賄罪などで起訴)の罷免に伴う第19代大統領選は9日即日開票され、左派系最大野党「共に民主党」の文在寅(ムンジェイン)候補(64)の当選が確実となった。KBSテレビが報じた。10日、当選確定と同時に大統領に就任する。左派政権は約9年ぶり。文氏は朴被告の弾劾デモが続いたソウル中心部の光化門(クァンファムン)広場で9日深夜、「明日から国民全てを統合する大統領になる」と勝利宣言した。

 文氏は、慰安婦問題をめぐる2015年の日韓合意の見直しを主張しており、新政権下での日韓関係は難局も予想される。挑発姿勢を強める北朝鮮との対話や経済協力の再開を公約に掲げているため、対米関係にも溝を生む可能性がある。

 文氏と争った保守系旧与党「自由韓国党」の洪準杓(ホンジュンピョ)候補(62)と中道左派の野党「国民の党」の安哲秀(アンチョルス)候補(55)は9日夜、ともに敗北を認めた。中央選挙管理委員会によると、開票率46・29%で文氏の得票率は39・5%、洪氏が26・41%、安氏が21・26%と差がついた。

 文氏は12年の前回選挙で朴被告に敗れた。共に民主党は、朴被告の友人、崔順実(チェスンシル)被告の国政介入事件で朴被告の弾劾を主導。「反朴」世論を追い風に選挙戦を優位に進めた。保守層は、文氏の対北融和姿勢に反発してきたが、対抗馬の一本化が図れず、洪氏と、安全保障を重視する安氏に票が割れた。

 選管によると、投票率は77・2%(暫定値)と12年の75・8%を上回り、20年ぶりの高さとなった。

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