THAAD報復 中国側は「民意」と「法律」で制裁 23日のサッカー中韓戦は厳戒態勢

 【北京=藤本欣也】中国では「民意」と「法律」を掲げ、韓国や同国企業に対する報復的な措置を続けている。

 中国外務省報道官は韓国旅行の取り扱い停止など一連の措置について肯定も否定もせず、「中韓両国の交流と協力には、民意の基礎と世論の雰囲気が必要だ」「韓国企業などの中国での経済活動を歓迎するが、合法でなければならない」と繰り返している。

 つまり、中国人観光客が韓国を訪問しなくなったのは「国民感情の悪化」が原因であり、韓国企業が当局から処分を受けているのは「法律に違反したから」との主張だ。

 しかし実際には、中国当局が直接、国内の旅行業者に韓国旅行の取り扱いを中止するよう指示したとみられている。

 また中国国内では、ロッテグループのスーパー「ロッテマート」99店舗のうち3分の2が消防法違反などで営業の一時停止処分を受けているが、処分が本格化したのは、韓国ロッテがTHAADの配備先の土地を提供した2月末以降だ。地方を中心に韓国やロッテに対する嫌がらせやデモが起きており、一部の国民感情は確実に悪化している。

 インターネット上で、中国の小学生らが「ロッテと韓国に制裁しよう」などとスローガンを叫ぶ動画や、ホテルの入り口に「韓国のやつらを踏み殺そう」と中国語で記された韓国国旗が敷かれている写真などが出回っている。

 23日には湖南省長沙で、2018年サッカーワールドカップ(W杯)アジア予選の中国対韓国の試合があり、警備当局は厳戒態勢で臨む予定だ。中国が敗れれば、予選敗退が決まるため、反韓デモへの転化も懸念されている。

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