「慰安婦合意を尊重し実践を」 黄首相が「3・1独立運動」式典で訴え

 【ソウル=名村隆寛】日本の朝鮮半島統治下の1919年に起きた「3・1独立運動」の記念式典が1日、ソウル市内で行われ、弾劾訴追され職務停止中の朴槿恵(パク・クネ)大統領の代行を務める黄教安(ファン・ギョアン)首相が演説した。

 黄氏は日韓関係について「未来志向的な正しい歴史認識に基づき、断固対応していく」と強調。慰安婦問題に関する2015年末の日韓合意については「合意の趣旨と精神を心から尊重し、実践しなければならない」とし、その上で「(日韓)二つの国が互いに信頼し、発展していくことだろう」と述べた。日本とは「経済、文化、人的な交流を拡大していく」とした。

 日韓関係は、昨年12月末に釜山の日本総領事館前に慰安婦像が設置されたことが合意の精神に反するとして、日本政府が長嶺安政駐韓大使を一時帰国させるなど冷え切っている。黄氏は合意への韓国世論の理解を求め、対日関係の改善を訴えたかたちだ。

 一方、黄氏の演説は対日関係に先立ち、北朝鮮の核、ミサイル、人権問題に時間を割いた。特に2月中旬にマレーシアで起きた金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長の異母兄、金正男(ジョンナム)氏の殺害事件を「「残酷で無謀、反人道的」と断言。「北朝鮮が核、ミサイルを放棄するしかないようにするため、国際社会と協力し強力に対応していく」と述べた。

 この日、ソウルの日本大使館前や釜山の日本総領事館の付近では、日韓合意の破棄を求める集会がそれぞれ開催される。また、ソウル市内では、朴槿恵大統領の即時退任を求める大規模デモや、朴氏の弾劾に反対する保守派のデモが行われる。

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