正恩氏より金日成主席に似ていた叔父、「籠の中の鳥」次兄の正哲氏…残る直系の運命は

 【ソウル=桜井紀雄】北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長の異母兄、金正男(ジョンナム)氏の殺害をめぐって国外の亡命政権構想との関連が浮上した。金日成(イルソン)主席の直系であることが正恩政権の正統性となっているが、同じ直系でありながら海外に居続ける正男氏や金平一(ピョンイル)駐チェコ大使は、政権を脅かしかねない“障害”とみなされていた可能性がある。

 元在日朝鮮人の高英姫(コ・ヨンヒ)氏を母に持つ金委員長きょうだいは、出生も公にされず、祖父の金主席とも会ったことがないといわれる。金主席の誕生日に合わせ、北朝鮮メディアが公開した写真にも金委員長と写った写真は1枚もなかった。

 それに対して、平一氏は、金主席が「わが家に将軍が出た」と喜ぶほど溺愛した。スマートでスポーツ万能だったことから学生時代から周囲の期待を一身に集めてきた。何より外見から立ち居振る舞いまで金主席とそっくりといわれ、一時は有力後継者候補とみられた。

 金委員長は、祖父の話し方や住民らと積極的にスキンシップをとるスタイルをまねることで権威付けを図ってきたとされる。金委員長にとって、黙っていても金主席をほうふつさせる平一氏は目障りな存在のはずだ。長期間、欧州で暮らしたことから開明的で、軍事を優先する北朝鮮政治にも批判的だとも伝えられる。

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