英EU離脱 EUは重大な危機 英国に続く「離脱ドミノ」懸念

 【ベルリン=宮下日出男】英国が国民投票で欧州連合(EU)離脱を決めたことで、EUは重大な危機を迎えた。欧州各地では反EU勢力が同様の国民投票を目指すと相次ぎ表明。EUは追随の動きが広がるのを強く懸念している。

 EUのトゥスク大統領は24日、「悪影響への備えはできている」と述べ、「われわれは結束を維持する決意だ」と表明。EUは残る27加盟国の「共通の将来への枠組み」であり、守り抜く考えを強調した。

 一方、仏極右政党、国民戦線のルペン党首は「自由への勝利」と投票結果を歓迎、「国民投票をフランスや他国でも実行しなくてはならない」と表明。オランダの極右、自由党のウィルダース党首も「新たな始まりだ」とし、同国でも国民投票実施を目指すとした。

 国民投票を目指す動きはデンマークやチェコなどでもくすぶる。イタリアのEU懐疑派、五つ星運動はユーロ圏離脱の国民投票実施を掲げている。

 実際に離脱の「ドミノ現象」が広がるかどうかには不透明さもある。ルペン氏が来年の仏大統領選で勝利する見込みは低く、小さな国は、英国のように自立していけるとの自負は薄い。特に東欧諸国はEUから多くの拠出金を得られるとのメリットもある。

 だが、離脱の是非でなくてもEUの個別政策が国民投票で問われる可能性もある。EUの政策が拒否される事態が続けば、EUの弱体化は免れず、欧州統合の将来にも影響を与える恐れがある。

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