東西教会トップ会談 キューバが舞台回し 再び脚光浴び、経済立て直しの追い風に

 【ニューヨーク=黒沢潤】ローマ法王フランシスコによる仲介で昨年夏、米国と54年ぶりに国交を回復したキューバが12日、フランシスコとロシア正教会のキリル総主教との歴史的会談の舞台を提供し、国際社会から再び脚光を浴びている。経済疲弊にあえぐキューバはこの機会をとらえて各国に存在感を強くアピールし、投資呼び込みなど経済立て直しへの“追い風”としたい考えだ。

 中米外交筋によれば、両者の会談をめぐっては、米国とキューバとの関係構築に尽力し、キューバ側に“恩”を売った形のフランシスコ側から、「(会談設定で)ひと肌脱いでほしい」とキューバのカストロ政権に打診があったもようだ。

 冷戦時代、同じ共産主義国家としてロシアと強固な関係を築いていたキューバ政府は水面下で調整を進め、フランシスコのメキシコ訪問と、キリル総主教の中南米訪問に合わせて会談を設定。「警察国家」のキューバは世界的にも治安が良く、テロ発生を懸念する両者にとり、会談成功への格好の舞台ともいえた。

 フランシスコとキリル総主教を迎え、世界中のメディアが注目した12日のセレモニーにはラウル・カストロ国家評議会議長も出席。満面の笑みを浮かべ、両者の間を取り持った。議長は兄のフィデル・カストロ前議長とキューバ革命を経て共産主義国家を打ち立てたものの、もともとは宗教心があつい家庭で生まれ育ったカトリック教徒だった。

 カストロ政権は国際社会が注目する今回の機会を、経済立て直しへの弾みとしたい意向だ。

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