教授179人摘発…韓国アカデミズムで「盗作」が横行する根底に何があるのか?

 【劇場型半島】

 他人の学術書の表紙をすげ替え、自著として出版するのに関与した教授179人が韓国で摘発される事件があった。大学の有名、無名にかかわらず、1980年代から黙認されてきたとされ、今回の摘発は「氷山の一角」といわれる。“数字”偏重と著作権無視が横行する韓国のアカデミズムの悪弊が根底にあるとみられ、一朝一夕の改善を期待するのは難しそうだ。(桜井紀雄)

 ■“あきれたリサイクル”の裏に利害の一致

 韓国メディアの報道によると、今回、摘発の対象となったのは、全て理工系の学術書で、計38冊。

 手口としては、他人の書籍の表紙の著者名を自分の名前に替えたり、共著者として加えたりしていた。本の体裁や、タイトルの1、2文字を変えるケースもあったというが、文書の内容はそのままに再出版されていた。

 犯罪には、大きく分けて3者が関わっていた。

 まず、研究実績を水増しするため、表紙に自分の名前を記して“盗作”していた教授。次に「人気のない理工系書籍」を再出版して在庫の処分を望んだ出版社。

 加えて、“盗作”されるはずの原著者も、共著者として自分の名前が残れば、再出版で印税が入るうえ、盗作する側の同僚教授や出版社との関係を考え、黙認していたという。

 「3者の利害が一致」(検察当局)し、誰も被害者として名乗り出ない“あきれたリサイクル”が続けられてきたのだ。

 韓国議政府(ウィジョンブ)地検は12月14日、著作権法違反などの罪で、教授74人と出版社4社の役員ら5人を在宅起訴し、残る105人を略式起訴し、罰金300万~1000万ウォン(約30万~100万円)を科したと発表した。

 海外研修中で、立件が保留された3人を合わせ、教授182人のうち、他人の著書を自著に偽装していたのは159人、盗作を黙認していた原著者は23人を数えた。

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