ネパール地震 震源付近「村ほぼ全滅」 「世界遺産」も被害、古い建物多く

 【ニューデリー=岩田智雄】ネパールで発生した地震は多くの犠牲者を出し、当局や住民による懸命の救出作業が続いた。広い範囲で揺れを感じ、被害の全容は詳しく分かっていない。首都カトマンズは揺れに弱い歴史的建造物も多く、被害の拡大につながった可能性もある。

 インドの民間テレビ局NDTVは、カトマンズ中心部タメル地区などの被害の様子を放映。倒壊した建物や壁、亀裂が入った道路、手作業でがれきを除去する市民の様子などを伝えた。

 タメル地区はレストランや土産品店、ホテルがひしめく観光スポット。狭い路地に建物が並び、がれきの中を車が通るのは困難で、救出活動は容易ではない。

 国連教育科学文化機関(ユネスコ)の世界遺産に指定されているカトマンズのダルバール広場の古い建築物は、数百年前に建てられた、れんが造りの揺れに弱い建物が多く、大きな被害を受けたとみられる。

 地震直後に産経新聞の電話取材に応じたカトマンズ在住の邦人外交官によれば、震度5程度の揺れを感じた。電話の間にも「今、余震が起きている」と話した。報道によれば、ネパールではマグニチュード(M)6・6を含む複数回の余震が発生している。インターネットやテレビは不通の状態で、情報収集は困難な状況にあるという。

 ネパールのラジオ局で司会者として働く男性はフェイスブックを通じての取材に対し、「揺れは1分以上続いた。目の前で3階建ての古い建物が倒壊し、市民はパニック状態に陥っている。携帯電話はまったく通じない」と応じた。震源地近くに住む男性はAP通信の電話取材に「村はほぼ全滅だ。村人の半数は死亡したか行方不明だ」と述べた。

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