上海将棋倒し 予測見誤った警察 15万人以上殺到の現場に警備わずか数百人

 【上海=河崎真澄】中国上海市で観光客や市民らが将棋倒しとなり36人が死亡した事故で、中国中央ラジオ(電子版)は1日、事故当時の警備態勢は昨年10月1日の「国慶節(建国記念日)」の連休時よりも少なかった上、混雑度合いの予測を誤ったと指摘した。

 地元メディアも、発生現場の観光名所、外灘(バンド)付近には当時、少なくとも15万人前後が詰めかけていたとの見方を示し、数百人の態勢だった警備に不備があった可能性を暗に批判した。ネット上には「なぜ将棋倒しが起きるまで観光客らの流れを制限できなかったのか」などと非難する発言が渦巻いている。

 上海市では28年前の1987年12月10日にも、今回の事故が発生した黄浦江の渡し船に、自転車に乗った乗客らが殺到して将棋倒しとなった。この事故では66人が死亡、30人近くが重軽傷を負ったが、教訓はなんら生かされなかった形だ。

 一方、中国中央テレビなどは、負傷者を救護する警察や消防、搬送先の病院での懸命な対応、上海市当局の動きを手厚く報道しながら、事故を未然に防げなかった問題を追及する姿勢はほとんどみせていない。

 上海市の共産党委員会と政府は1日、緊急会議を招集し、同市トップで前市長の韓正・同市共産党委員会書記が新年の大型イベントを中止するよう命じた。

アクセスランキング

もっと見る

ピックアップ