「なぜ日本大使館守るのか」韓国機動隊員が感じた日本警官への仲間意識:イザ!

2014.12.6 19:00

「なぜ日本大使館守るのか」韓国機動隊員が感じた日本警官への仲間意識

 【ソウル=藤本欣也】ソウルで11月15日に行われた日韓交流スピーチ大会で、最優秀賞に選ばれたソウル大3年の韓昇●(ハン・スンホ)さん(22)のスピーチ「大雨が教えてくれた使命」が反響を呼んでいる。

 徴兵制で警察の機動隊に配属され、ソウル市内の日本大使館前で警備に当たる韓さん。大雨が降っていた、ある夜明け前、同じように東京の韓国大使館前で警備に立っているであろう日本の警察官への仲間意識とともに、職務への責任感と使命感が芽生えた経験について日本語で語った。

 韓さんのスピーチ全文を掲載する。

     ◇

 私は警察の機動隊で働いています。外国の大使館や政府機関など公的重要施設の警備、そしてデモや集会の管理が私たち機動隊員の主な仕事です。本日は、夜明けのころ、大雨の中で日本大使館を徹夜警備しながら感じたことについて、お話ししたいと思います。

 梅雨で雨が降りしきる午前5時に、私は日本大使館正門の前に立っていました。足元にあふれる雨水を見ていると、こんな時にはさすがに誰も来ないだろうと思えるほどでした。気温は高く、羽織っていた雨具や靴の中までびちゃびちゃになってしまいました。

 逃げ出したい気分になった私は、後ろに建っている日本大使館を肩越しに見ながら、なぜ自分がこの大使館の前でじっと立っていなければならないのだと、考え始めました。

 上の指示に従うしかないからだろうか、ウィーン条約によって外国の大使館を守るのが義務だからだろうか、いくつかの理由を思いついたのですが、どれもその状況を乗り切るための動機にはなりませんでした。

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