産経前支局長公判 「動機なき」起訴 「検察側の苦境うかがえる」:イザ!

2014.11.27 19:16

産経前支局長公判 「動機なき」起訴 「検察側の苦境うかがえる」

 27日の初公判で検察側が示した証拠や起訴状の要旨では、加藤達也前支局長がなぜ、朴槿恵大統領の名誉を毀損(きそん)するに至ったのか、その動機について一切、言及されていない。

 刑事裁判で被告を罪に問う場合、検察側は通常、捜査で得た証拠から動機を提示し、犯意の形成過程やどれほどの意思を持って犯行に臨んだかを立証する。

 たとえば殺人事件であれば被告と被害者のつきあいや、金銭、愛情などの利害関係、被告が被害者に対して抱いた憎悪の形成過程や強さを捜査したうえで殺害に至った動機を解明、有罪とすべき根拠とする。

 しかし初公判でも検察側は、加藤前支局長が朴大統領の名誉を傷つけようとした目的や、名誉を毀損したとされる行為の契機、犯意の強さに関してまったく提示しなかった。

 これに関し日韓の法曹関係者は「今回の事件では被害者の朴槿恵大統領に事情を聴いておらず、被告人との関係など動機解明のための捜査がなされていない。検察側の苦境がうかがえる」と指摘した。検察が今後、動機や犯意の強さについてどう立証していくかが注目される。(ソウル支局)