内戦勃発になりかねないウクライナ危機の本質 佐藤優氏(作家・元外務省主任分析官)

 東部、南部に住むウクライナ人は、ガリツィア地方のウクライナ民族至上主義者の行動を苦々しく思っている。しかし、西部の人々を含め同胞のウクライナ人だと考えているので、ウクライナの分裂は望んでいない。キエフの中央政府への反発からロシアとの関係強化を訴えるウクライナ人は、東部、南部に少なからずいるが、これら地域をロシアに併合することを考えている勢力はごく一部だ。

 この状況をロシアが読み誤りウクライナに軍事介入し、ロシア軍とウクライナ軍が戦闘状態になると、これまでロシア寄りだったウクライナ人の民族意識が刺激され、反露に転じる可能性がある。さらにイスラーム系のクリミア・タタール人も抵抗を始めれば、ウクライナで内戦が勃発しかねない。(寄稿)

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