とどまるところを知らない 中国の海洋覇権「背後から牽制」を:イザ!

2013.12.29 08:00

とどまるところを知らない 中国の海洋覇権「背後から牽制」を

 日本は2004年8月、川口順子外相(当時)の各国(トルクメニスタンを除く)歴訪時に、これら5カ国との対話と協力の枠組み「中央アジア+日本」を立ち上げ、外相会合などの交流を重ねてきた。06年8月には小泉純一郎首相(同)がカザフスタンとウズベキスタンを歴訪したが、首相訪問はその後途絶えている。

 安倍首相にはこれら諸国とのトップ外交を再強化してもらいたい。首相は10月のトルコ訪問で、エルドアン首相と安全保障対話の深化や経済・技術協力の拡大などで合意している。

 トルコ国民の親日ぶりは有名だが、中央アジア諸国もタジキスタン以外はトルコ系民族が主流だ。首相歴訪が実現すれば、すでに関係緊密なモンゴルから中央アジアを経て、トルコに至る友好の絆がつながる。

 中央アジアはかねて欧米列強が入り乱れる覇権争奪の場だった。ソ連崩壊後は上海協力機構(中国、ロシアとトルクメニスタン以外の中央アジア4カ国で構成)が地域の安全保障や政治、経済連携の場となったが、各国の思惑は随分異なる。

 新疆ウイグル自治区にウイグル族(トルコ系)の独立運動を抱える中国にとっては最重要の辺境対策だ。一方、ロシアは旧ソ連圏の中央アジア諸国を含む「ユーラシア同盟」の創設をめざし、中国の勢力拡大を警戒している。

 米国もアフガニスタンや中国をにらみ、この地域での勢力強化に虎視眈々(たんたん)だ。日本は米国やロシアとも連携し、習政権の海洋覇権拡大を背後から牽制(けんせい)、抑止する戦略を展開すべきだ。

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