【World Watch】嫌露のグルジア 「ジョージア」と呼んで:イザ!

2013.12.12 12:54

【World Watch】嫌露のグルジア 「ジョージア」と呼んで

 先週は駆け足でトビリシとアンカラ(トルコ)を回ってきた。現地の知識人と意見交換し、大学で講演する機会まで頂いた。日本では中国の防空識別圏設定や特定秘密保護法で大騒ぎだったが、今週はカフカス(英語名コーカサス)地政学を取り上げたい。

 トビリシは「サカルトヴェロ」の首都。日本の外務省は「グルジア」と呼ぶが、この国の人々は「ジョージア」を好む。理由は簡単、「グルジア」はロシア語であり、英語では「ジョージア」と発音するからだ。

 サカルトヴェロとはカルトヴェリ人の土地という意味だそうだ。彼らの言語は文字も文法も独特で、他のどの主要言語族にも属さないという。歴史的にも、ここほど地政学的に不幸な場所はない。北はロシア、南はトルコ・ペルシャに挟まれ、長年これら覇権国家に翻弄されてきたからだ。大学では「よくぞジョージアは生き残ったものだ、これほど厳しい国際環境は他にポーランド、イラク、クルド、朝鮮半島ぐらいしか思い付かない」と述べたが、これは筆者の偽らざる本音でもある。

 驚いたことに、100人ほどの学生たちは全員見事な英語をしゃべった。第1外国語をロシア語から英語に変更して約10年、この国は間違いなくグルジアからジョージアになりつつあると実感した。