米デフォルト回避 米財政の行く手になお3つの関門

 【ワシントン=柿内公輔】米財政協議はデフォルト(債務不履行)回避を優先するあまり、抜本的な問題解決がまたも先送りされた。時を置かず危機が再燃する恐れに加え、与野党の激しい対立、厳しさを増す市場の評価という3つの関門が今後の財政協議の行く手に立ちはだかる。

 今回手当てできた支出は債務上限引き上げで4カ月弱、政府機関再開で3カ月にすぎない。債務上限で1年以上の引き上げを求めたオバマ大統領の願いにはほど遠い。会見で「数カ月後に同じ危機が起きないか?」と問われたオバマ氏は「起きない」と苦笑いをみせたが、IHSグローバル・インサイトのエコノミスト、ポール・エデルスタイン氏は「時間的猶予が乏しい。年明けに同じ危機が繰り返される」と危ぶむ。

 時間的制約に加え、財政運営をめぐる与野党の埋めがたい溝の解消も容易ではない。今回の協議で焦点となった医療保険改革(オバマケア)はオバマ政権の看板政策だが、野党共和党には歳出を膨張させる元凶と映る。当初求めた延期などの大幅な修正は見送られ、「国民に災厄をもたらす」(クルーズ上院議員)など保守派の不満は強い。

 オバマケアをはじめ社会保障の充実には増税も辞さない「大きな政府」を掲げる民主党に対し、社会保障への切り込みを軸に歳出削減による「小さな政府」を志向する共和党。互いの党是がかかるだけに、財政協議は簡単に折り合えない。

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