ヤクルト・小川が残留「このチームでまた優勝したい」 山田、石山に続きエースも!

 ヤクルトから国内フリーエージェント(FA)権を行使した小川泰弘投手(30)が残留を決断したことが24日、分かった。複数の球界関係者によると、この日までに球団側へ残留の意思を伝え、獲得に乗り出していた日本ハム側には断りの連絡を入れたもよう。これまで複数回の残留交渉で4年総額8億円規模の大型契約を提示されており、愛着のあるチームに骨を埋める決断を下した。

 「人生の分岐点」-。シーズン終了後にそう口にしていた小川が熟考の末に「生涯スワローズ」を決断した。

 親しい関係者には、「苦楽をともにしてきたチームメートがいる、このチームでまた優勝したいという思いが強くなった。厳しいチーム状況の中で、なんとかはい上がっていくことも挑戦の一つ」と明かしたという。すでに愛着のあるヤクルトに残留の意思を伝え、獲得に乗り出していた日本ハム側には断りの連絡を入れたもようだ。

 2013年の入団1年目に16勝(4敗)を挙げて最多勝と新人王に輝いて以降、常にチームの先頭に立ってきた。8年目の今季は8月15日のDeNA戦でノーヒットノーランを達成。2年連続最下位に沈む中、右のエースとして奮闘した。

 4日のFA宣言時には「納得して来年以降の野球人生につなげたい。思いきり野球をするために、今しっかり悩むことが一つの財産になると思います」と口にした。ヤクルト側が4年総額8億円規模の大型契約を提示してくれた一方で、先発投手の強化を図る日本ハムが高く評価し、熱心に誘ってくれていた。

 新天地か、残留か。思い悩む日々は続いた。両球団とも複数回の交渉を重ね、熱意を示してもらった。深く考えるあまり、眠れない夜を過ごすこともあった。それでも「(両球団に)迷惑をかけられない」と年内を決断の期限とし、最後は“燕愛”を貫く覚悟を決めた。

 去就に注目が集まる中、チームメートや球団関係者からは熱い言葉ももらった。「ライアン残ってくれ」「来年も一緒にやろう」。新たな環境に身を置き、再出発して野球人としてさらに成長する道も考えた。だが、最後に頭に浮かんだのは4年後、5年後も神宮のマウンドに立っている自身の姿だった。

 最下位からの逆襲へ、チームの課題となっているのが投手陣の再建だ。先発陣は昨夏の甲子園準V右腕、奥川が来季で2年目。新人はD1位・木沢(慶大)、同2位・山野(東北福祉大)ら即戦力が加わるだけに、経験豊富な小川には中心的な役割が求められる。

 今オフは山田、石山に続きFA権を取得した3人全員がチーム残留を決めた。コロナ禍のクリスマス。燕党に吉報が舞い込んだ。

 ◆小川 泰弘(おがわ・やすひろ)

 1990(平成2)年5月16日生まれ、30歳。愛知県出身。愛知・成章高3年春に甲子園出場(2回戦敗退)。創価大に進学し、東京新大学リーグ通算36勝(23完封)3敗、防御率0・60。2013年D2位でヤクルト入団。今季は8月15日のDeNA戦(横浜)でノーヒットノーランを達成した。15年プレミア12日本代表。171センチ、80キロ。右投げ右打ち。独身。背番号29。

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