岡本綾子さんが怒った優勝会見「何もないなら帰るわよ」

 【ベテラン記者コラム】

 床に食べ物を落としても3秒以内に拾えば大丈夫-という「3秒ルール」なるものがある。コロナ禍の時代に実践する人は皆無だろうが、個人的には「7秒ルール」を守っている。絶対に7秒というわけでもないが、5秒は早いし、10秒では長い。非科学的な3秒ルールと同じくらいいい加減なものだが、今も自分なりに貫いている。その「7秒ルール」とは-。

 1990年9月に行われたゴルフの日本女子プロ選手権(栃木・広陵CC)。主戦場の米ツアーから帰国した岡本綾子も出場した。国内では前年までに30勝を挙げ、米ツアーはこの時点で16勝。1987年に男女を通じて日本人初の米ツアー賞金ランキング1位に輝いた女王の国内シーズン初戦だった。

 ゴルフ担当となった今は普通に会話し、食事もご一緒したことがある。しかし、手伝いで急きょ会場に行った当時はその他大勢の一人。18ホールをついて回ることが仕事で、話しかけることなどできるはずもなかった。

 初めて見る岡本さんは強かった。2位に5打差をつけて期待通りの優勝。しかし、優勝会見は意外なほど静かだった。始まっても誰も質問しない。実際は30秒程度だったと思うが、いたたまれない空白の時間はとてつもなく長く感じた。

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