7区区間新、林が勝負決めた 箱根駅伝

 箱根の山を青学大の6区、小野田が滑るように下りてきた。36秒先行していた東洋大をかわし、逆にリードは52秒。たすきを受け取った林は「リラックスできましたね。30秒以内で来るかなと思っていたので」と、気持ち良く小田原中継所を駆け出していった。

 追い風を受けて最初の5キロを自己記録を8秒上回る14分10秒で入ると、そのままリズムに乗って21・3キロを快走。2012年の設楽悠太を越える1時間2分16秒の区間新で東洋大を突き放し、一気に勝負を決めた。

 大学のトップ選手には珍しく、中学まではバスケ部員だった。夏に引退し、体力維持のために一時的に籍を置いた駅伝部での活躍が高校指導者の目にとまり、陸上の道へ。大学1年時は故障が多く、マネジャーへの転身を打診されるのではないかと不安になった時期もあった。3年生となった今季も3月に左足首を捻挫し、5月には左すねを疲労骨折と苦しんだ。じっくり傷を癒やし、初の箱根駅伝で大仕事をやってのけた。

 エース格の下田や田村だけでなく、林のような選手が着実に地力を付けてくるのが青学大の確かな育成力だろう。「強くなりましたね」と原監督は目を細めた。勝利の立役者は「伸びた理由ですか? 1年生の時から、みんなの前で一発芸をやらされていたので、良い緊張感を持って試合に臨めます」と言って、うれしそうに笑った。(宝田将志)

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