CS、阪神打撃のキーマンは切り込み隊長・俊介

 【トラとら虎】

 14日から始まるクライマックスシリーズ(CS)で、阪神打線のキーマンは俊介外野手(30)と関係者の多くは見る。球団OBは「1番を打つ彼の出塁に全てがかかっているといっても過言ではない。活躍すれば首脳陣がもくろむ先行逃げ切りの展開に持ち込める」と強調する。

 右打者の俊介は、今季も途中までは左腕攻略用の一員だった。ところが打撃の成長はめざましく、右腕にも対応できることを実証した。9月27日のDeNA戦から「1番・中堅」に定着すると、5日までの6試合で打率・393(28打数11安打)の猛アピール。片岡打撃コーチは「CSの1番は?」と報道陣から聞かれ、「ほかに誰かいるの」と返すほどだ。

 好調の一因は金本監督の指導によるパワーアップ。波及効果でバットのヘッドの使い方が良くなり、打球が広角に飛ぶようになった。

 現に9月30日の巨人戦では、右腕マシソンから右翼に4号ソロを放ち、CSでのリードオフマンを決定づけた。

 俊介にすれば、これほど脚光を浴びるのは、8年目にして初めてだろう。過去7年は1、2軍の往復を繰り返し、今季も前半戦で一度2軍落ちを経験している。そのうち糸井の故障や高山の不振で出場機会は増え、結果を残すことで首脳陣の高評価を勝ち取った。

 金本監督の後輩にあたる広島・広陵高出身。近大に進み、2010年、ドラフト5位で阪神入団。当時の背番号は7。3拍子そろった外野手と期待されたが伸び悩み、13年にメジャー帰りの西岡が加入すると、7番を剥奪され、現在の68番に変わる屈辱も味わった。

 「CSでの理想は、初回から先頭俊介が塁に出て素早く先取点を奪うこと。リリーフ陣は盤石だから、彼が切り込み隊長の役目を果たせば、下克上は決して絵空事ではない」とも先のOBは大きな期待を寄せる。(スポーツライター・西本忠成)

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