早実2年生エース雪山 2カ月前の投手転向、期待に応えた夏 高校野球・西東京大会

 「ここまで来れたのはお前のおかげだぞ」。試合後あいさつに向かったスタンドからそう声が飛ぶ中で、早実の2年生エース、雪山は「先輩を甲子園に連れて行けず申し訳ない」と唇をかみしめ、涙をこぼした。

 わずか2カ月前の投手転向だった。爆発力のある攻撃陣が注目される一方、春の公式戦10試合での失点は計71と守りに不安を抱えていた早実。投手陣の立て直しが急務の中、和泉監督が5月下旬「判断力や度胸に抜群のセンスがある」と雪山に白羽の矢を立てた。

 中学時代は神戸中央シニアで主戦として活躍するが早実入学以降は捕手に転向、5月はケガの影響もあり野手に。突然の抜擢に応え、招待試合で実力を発揮し背番号1を背負うと、抜群の制球力で決勝まで全試合に先発し4試合を完投、失点4とチームを支えた。

 この日も自身最速の139キロを記録するなど成長を見せた。それでも味方エラーから生まれた危機を抑え切れない「甘さがあった」と悔いた。「今後の起用は分からない」と控えめだが、「今年投げられなかった先輩の分も自分が背負って投げたい」という自負がある。「球もコントロールも全てでレベルアップして来年リベンジしたい」。雪山や4番の野村ら先発4人が新チームに残る早実の夏は、またここから始まる。(岩崎雅子)

 ■早実・和泉実監督「悪送球などもあったが総合力の差。雪山はよく投げてくれたが、いままで清宮が処理していた中盤のチャンスでうまく得点できなかった」

 ■清宮幸太郎主将「このチームを引っ張ってこられて本当にうれしかった。後輩は自分たちよりセンスがあるので、どこにも負けないチームにしてほしい」

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