大谷翔平 もてはやされる理由 「神様」ベーブ・ルースの再来

 【大リーグ通信】

 日本ハムから今オフにもポスティング・システムで移籍が有力視される大谷翔平(22)がなぜ、米球界でもてはやされるのか。100年以上の歴史の中で、球界関係者はもちろん、ファンの心にも脈々と受け継がれる、ある“神様”の存在があった。

 レギュラーシーズンも3分の1を終え、下位チームの中には早くも来季の戦力補強に関する話題が上り始めた。もちろん、大谷にも大きな関心が集まっている。

 最近、米スポーツ専門局ESPN(電子版)が大谷にテーマにした記事を掲載した。「大谷翔平、ベーブ・ルース級というのは評判倒れ?」という意味ありげなタイトルのものだった。

 それによると、メジャーでもフレッシュな“二刀流”が続々と登場しそうなのだ。今年のドラフトでレッズが全体2番目に投手として指名した高校生は、160キロを投げてプロの打者としても期待できる。レイズの4番目は一塁手として打者扱いだが、大学生で最高の投手としても評判だった。レッズ、レイズとも投打両面で育成する方針を明らかにしている。メジャーで“二刀流”が認められる兆しといっていい。

 一方で、大谷は左太ももの肉離れからの回復が結構長引き、ようやく1軍登録は果たしたものの、100%の力を出しているとはいえない。体に不安を抱えては、メジャーの獲得意欲がこれまで以上に高まりようがない状況だ。

 ESPNが「評判倒れ?」と報じたのも、生え抜きの“二刀流”候補が出てきたからに他ならない。

 それでも、実際問題では育つどうか未知数のルーキーに対して、“二刀流”を確立させた大谷への価値が低くなったとはいえない。

 大谷がメジャー挑戦をほのめかして以来、迎える米メディアはことあるごとに「野球の神様」ベーブ・ルースの再来ではないかと騒ぎ立ててきた。

 通算714本塁打を放ったルースは打撃ばかりが記憶に残るが、1914年にメジャーでプレーを始めた当初のレッドソックス時代は、先発投手としてならした。通算94勝46敗、防御率2.28の好成績を残すと同時に、打撃も3割を超える打率をマークした。97年前の20年にヤンキースに移って打者に重点を置いたものの、先発などで5勝を挙げた。35年に引退するまでの打率は3割4分2厘。元祖“二刀流”として今も尊敬されてやまない。

 メジャーでは守備位置の分業制はもちろん、投手も先発、中継ぎ、抑えときっちりと任務が分かれている。“二刀流”はその流れに逆行する、しかも両方が一流の技術を持つとなれば、出身がどこであろうと敬意を表するのがメジャーなのだ。

 ノスタルジーと期待。「ルースの再来」。これが大谷賛歌が収まらない理由だろう。

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