江夏豊氏を直撃! 清原氏覚醒剤問題「できることならサポートしたい」 名球会・山本理事長は除名否定

 プロ野球の元スーパースター、清原和博氏(49)が昨年2月3日に覚せい剤取締法違反(所持)で現行犯逮捕され球界を激震させてからもうすぐ1年。既に懲役2年6月、執行猶予4年の有罪判決が確定している。今月15日には、日本プロ野球名球会の「名球会フェスティバル2017in宮崎」がサンマリンスタジアム宮崎で開催されたが、名球会会員で昨年は参加していた清原氏の姿はなく、事件の爪痕の深さをうかがわせた。夕刊フジは同じく会員で、自身もかつて同法違反で逮捕され服役した経験を持つ江夏豊氏(68)を直撃。同氏は重い口を開いた。 (塚沢健太郎)

 イベント開催に先立ち、14日には宮崎市内で名球会総会が行われていた。清原氏が昨年5月に有罪判決を受けてから初の総会だったが、約1時間半の会議中、清原氏の話題が出ることはなかったという。

 そして翌15日。寒風吹きすさぶサンマリンスタジアム宮崎。記者は、寒さに身を縮めながら少年野球教室の講師を務めていた江夏氏に近付いた。

 24年も前の事件を蒸し返すのは申し訳ない気もしたが、同時に現在清原氏が置かれた状況、その心境を理解できるとすれば、江夏氏しかいないという思いがあった。

 --昨日の総会で清原氏の話は

 「出ていないよ」

 --今年のイベントに清原氏の姿はない

 「うん。時間がかかるだろうな」

 --江夏さんも同じ境遇に置かれたことがある

 「(しばらく思いをめぐらせてから)できることなら、サポートしてあげたいけどね」

 --清原氏が、江夏さんのように解説者や指導者として復帰できるのはいつか

 「時間はかかるよ」

 淡々とした口調ながら、清原氏を思いやる気持ちは伝わってきた。

 江夏氏が阪神時代の1968年にマークしたシーズン401奪三振はいまも断トツの史上最多記録だ。その後もオールスターでの9者連続三振、広島移籍後の日本シリーズでの『江夏の21球』など、数々の伝説をつくった左腕は、引退後の93年3月に覚せい剤取締法違反(所持)の現行犯で逮捕。所持量が大量だったなどの理由で執行猶予は付かず、懲役2年4月の判決を受け服役した。

 出所後、理論明晰な野球解説を再評価され、最近は古巣・阪神の春季キャンプに招かれ、15年には1軍、16年は2軍で臨時コーチを務めている。信頼回復への道のりの長さ、厳しさを知るだけに慎重に言葉を選んだ。

 清原氏は執行猶予こそ付いたものの再犯のおそれを指摘され、名球会からの“除名”が取り沙汰されたこともあった。

 だが、山本浩二理事長(70)はいち早く否定。この日も改めて「本人が回復するかしかない。元気になれば、もちろん“席”はあるわけだから。当然そういうこと(名球会行事に参加)になるでしょう」と更生に手を貸す姿勢を示した。

 会員で清原氏の親友の佐々木主浩氏(49)は「僕は(清原氏を)ずっとみてきていますけど、今はそういうもの(覚醒剤使用)と、糖尿病を治すことが第一。いまはまだ、その時期ではないと思う」とあえて球界復帰はまだまだ時期尚早と強調した。

 山本理事長の方針については「そう言ってもらえるだけでありがたい。理事長やみんなで集まったときに話し合えれば」。時期がくれば切り出すつもりのようだ。

 野球教室終了後、名球会メンバー41人は2チームに分かれて東西対抗戦に臨み、王貞治氏(ソフトバンク球団会長)が一本足打法、野茂英雄氏がトルネード投法を披露した。引退したばかりの黒田博樹氏は広島・新井貴浩との“同門対決”で遊ゴロに打ち取り、観客を沸かせた。

 江夏氏は当初登板予定がなかったが、「ユニホームを着ると投げたくなるんだよ」(山本理事長)と2回に登場。中村紀洋氏に左前打を浴びマウンドを降りた。

 一方、清原氏は昨年、逮捕される約3週間前の1月11日に福岡ヤフオクドームで行われた名球会のイベントに参加。佐々木氏から中前打を放つなど嬉々とした表情を見せていた。薬物疑惑の他、離婚で打ちひしがれていた時期だけに、長嶋茂雄氏(巨人終身名誉監督)から「とにかく頑張りなさい」と声をかけられ、「うれしかったです」と感慨深げでもあった。

 今後、清原氏の再犯防止、体調回復のために、名球会がいい意味で心の支えになることを願うばかりだ。

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