三木谷オーナーの「天の声」で楽天ますます混迷 田代コーチに続き大久保監督も辞意

 【プロ野球通信】

 楽天の大久保博元監督(48)が8月29日、今季限りでの辞意を表明した。今季のチームスローガンである「一致団結」の下、最下位からの巻き返しを誓ったチームだったが、田代打撃コーチがシーズン途中で辞任するなど「一致団結」とは程遠い状況で、チームは低迷を続けている。後任監督の人事も混迷を極めそうな状況で、チームが抱える課題は山積している。

 「覚悟は常にしている。就任したときから責任を取って辞める覚悟があるというのは1日も変わらない」

 「今季限りで辞任」という一部メディアの報道を受け、8月29日に取材陣に対応した大久保監督。成績不振の責任を背負う「覚悟」が、その言葉には込められていた。

 星野仙一前監督の後任として昨年オフに1年契約で監督に就任した大久保氏。データ分析やコンディショニングなどにも造詣が深い大久保監督は、2年目左腕の松井裕を先発から抑えに抜擢するなど、大胆な起用でチームの改革を推し進めた。ただ、シーズン中には銀次や嶋ら主力選手に故障者が続出。サンチェスら今シーズンから加入した新外国人選手は機能せず、苦戦を強いられた。

 シーズン中に異例の事態が起こったのは7月30日。打撃コーチを務めていた田代富雄氏の辞任が発表された。打撃成績の不振の責任を取った形だが、2軍への配置転換ではなくシーズン途中での「辞任」は、極めて異例ともいえる。この辞任をめぐっては、三木谷オーナーの“現場介入”が一部メディアで取りざたされた。

 首脳陣をめぐる混乱は、昨シーズンから伏線があった。星野前監督が腰の治療のため休養した直後は、佐藤義則投手コーチ(当時、現ソフトバンク投手コーチ)が監督代行に就任。しかし、わずか1カ月余りで監督代行が大久保2軍監督(当時)に交代された。二転三転の人事に現場が混乱した。

 後任の監督人事はシーズン中に並行して進められることになりそうだが、外国人監督の招聘も球団内部では今後検討される模様で、難航が予想される。

 2013年には球団創設初の日本一にも輝いた楽天だが、常勝軍団への道のりは険しい。

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