【関西笑談】掛布さん、おやじに投げ飛ばされた「1人で野球はできない」:イザ!

2014.1.22 16:10

【関西笑談】掛布さん、おやじに投げ飛ばされた「1人で野球はできない」

 ■阪神ゼネラルマネジャー付 育成&打撃コーディネーター 掛布雅之さん(3)

 --掛布さんの人生は父、泰治さん(平成18年逝去、享年89)の影響が大きいそうですね

 掛布 おやじは戦後、教師で千葉商の野球部監督をしたんだけど、その後、教職をやめて、祖父の店で板前修業を始めた。俺は料理人のおやじの背中を見て育った。いつも料理と戦ってた。そんな環境だったから、天ぷらを自分で揚げて天丼を作ったりね。「昼定食はおまえが天ぷらを揚げろ」ってお客さんに出したこともあったよ。

 --どんな方でしたか

 掛布 戦争にも行ったし、教師時代は軍隊でやる柔術のような授業を教えてたらしい。厳しくて怖かった。けれど、怒られたことがなく、たたかれたこともない。1度投げ飛ばされたこと以外はおだててほめて、育てられた気がするんだ。

 --なぜ、投げ飛ばされたのですか

 掛布 中学生のときだった。野球を教えてたおやじのノックはサードから順番に始まり、だれもエラーしなかったら1度で終わる。だけど、セカンドの同級生が必ずエラー。俺はふてくされた。そのとき「野球っていうのはそんなもんじゃない!」って投げ飛ばされ、たたかれて。泣きながら三塁ベースにしがみつき、また守ってたらしいけど、後から、あのまま家に帰ってたら2度と野球をやらせなかったって。1人で野球はできない、ひとつのエラーもみんなの責任だとね。

 --野球人生の分岐点だったわけですね

 掛布 習志野高に入ったときは、体が小さいからレギュラーにはなれないって言ってたな。ただ「高校野球は大きな宝物を残してくれる。球拾いでも3年間続けてくれな」と。終わってみたら素晴らしい仲間がいた。野球が終わってからも、俺はいろんな失敗があった。けれど、仲間に助けられ、今がある。仲間との出会いを大切にと野球をやらせたんだと思う。

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