元プロ野球選手、タマネギ栽培で第二の人生「引退選手の受け皿に」:イザ!

2013.12.21 10:11

元プロ野球選手、タマネギ栽培で第二の人生「引退選手の受け皿に」

 ■河野博文さん(51)

 北京原人に似ている、と「げんちゃん」の愛称で親しまれてきた。平成12年、プロ野球を引退。野球一筋から一転、第二の人生に無農薬のタマネギ栽培といった食の仕事を選んだ。「農業は大変だが、収穫したときは感動する」

 高知県出身、明徳高(現明徳義塾高)から駒沢大に進学。日本ハム入団後、4年目に最優秀防御率のタイトルを獲得した。巨人移籍後の8年には最優秀中継ぎ投手に。同年、11・5ゲーム差を逆転した“メークドラマ”の立役者になった。

 農業を始めたのは、群馬県の独立リーグチームでコーチをしていた21年、妻の広子さんを乳がんで亡くした頃だった。元西武選手の駒崎幸一氏から「農業をやってみないか」と誘われ、現役時代、日々、料理などで健康管理に気を使ってくれた妻の思いを胸に「無農薬で安心安全な食品を作ろう」と決意した。

 そして、栽培技術を学ぶ毎日。無農薬のため雑草除去など手間はかかるが、「初めて自分で育てたタマネギをかじったときの肉厚で甘みがあるおいしさは生涯忘れられない」と振り返る。

 今年8月、前橋市内に食品加工会社を立ち上げた。社名は「げんちゃん」。栽培したタマネギを使った冷凍ギョーザなどのネット販売を始めた。具の75%がタマネギで甘みが強く、子供にも食べやすいと好評だ。

 プロ野球選手の大半が引退後、慣れない世界で新たな職を求めている。「今後さらに事業を拡大して、引退した選手の受け皿となれば」。白球をタマネギに持ち替え、新たな道を見据えている。(浜田慎太郎)

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