皇位継承式典 大事業の最中、国の威信かけ準備 危機管理真価問われる

 皇位継承に伴う一連の式典は、日本が議長国を務める来年6月の20カ国・地域(G20)首脳会議や参院選など重要日程が続く最中に行われるため、入念な準備が成否のカギを握る。国内外の要人を数千人単位で招く大事業となるだけに、政府は国の威信をかけて万全の態勢を整える。

 平成の代替わりでは、昭和天皇が闘病中に極秘で準備を進めたため、式典運営に特化した組織はつくらなかった。今回、儀式を執り行う宮内庁と内閣府だけでなく、ほぼ全省庁が関わる総力戦で「時代の節目を彩る国家的な式典」(安倍晋三首相)の準備を進める。

 もともと来年は、統一地方選と参院選が重なる上、大国の首脳が集まるG20や、ラグビーワールドカップ(W杯)など国際的なイベントが相次ぎ、綱渡りのスケジュールが続く。政府関係者は「一つ失敗すれば他の行事に影響する」と危機感を強める。混乱を招けば2020年東京五輪・パラリンピックの円滑な運営にも影響が及びかねない。

 最大の課題は自然災害やテロへの対策だ。今年9月の台風21号では、関西国際空港が高潮で浸水被害を受け、機能不全に陥った。最大震度7を観測した北海道地震では、全域停電(ブラックアウト)によってATM(現金自動預払機)が停止し、インフラの脆弱さが(ぜいじゃく)浮き彫りになった。

 世界の賓客を招く皇位継承に関する式典では「安心・安全な国」として知られる日本の危機管理体制の真価も問われる。

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