逆風の「核燃料サイクル」 再処理工場の延期23回目 「またか」地元に失望の声も

【ビジネスの裏側】

今年後半の操業開始を目指し審査を受けている、リサイクル燃料貯蔵の施設=青森県むつ市(織田淳嗣撮影)

今年後半の操業開始を目指し審査を受けている、リサイクル燃料貯蔵の施設=青森県むつ市(織田淳嗣撮影)

 原子力発電所から出る使用済み核燃料を再利用する国策「核燃料サイクル」が逆風にさらされている。拠点となる日本原燃(青森県六ケ所村)が運営する再処理工場(同)は工事の延長を繰り返し、運転開始のめどが立っていない。原燃に対する電力会社からの経営支援も縮小。すでに使用済み燃料から取り出したプルトニウムを燃やし、核燃料サイクルの一角を担うはずだった高速増殖炉型原子炉「もんじゅ」(福井県)の廃炉が決定し、サイクルの実現が遠のく中、国側は法改正で電力会社のつなぎ止めを図るが、難しいかじ取りが続いている。(織田淳嗣)

 「またか」23回目

 「『3年後』と言っているが、できるわけがない。さらに延びるだろう」

 原発関連施設が多数立地する青森・下北半島の自治体関係者は、原燃の再処理工場の完成日程延期についてこう述べた。

 原燃は昨年12月、再処理工場の完成時期を3年延期し「平成33年度上期」と表明した。日程の遅れは今に始まった話ではなく、地元には「またか」の声も漏れる。工場は当初、9年の完成予定だった。技術的な課題が次々と浮上し、延期は今回で23回目だ。

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