日本いまだに「本土決戦=一億総玉砕」引きずってる? 無理心中なぞ、真っ平御免

【野口裕之の軍事情勢】

 在日英国大使館の政治・外交部門と安全保障部門は過日、14日にロンドンで開かれた日英両国政府による《2プラス2=外務・防衛閣僚協議》に備え、本国に重要報告を打電したに違いない。報告の一つは、日本政府が打ち出した、航空自衛隊の戦闘機用に射程900キロと同500キロの米国製&ノルウェー製の地上・艦艇攻撃用巡航ミサイルを導入する方針。日英両国政府は空対空ミサイルの共同開発を進めており、来年度に予定する試作に向け、自衛隊の兵器体系を注視するのは当然だ。

 ただ、筆者は英国駐在の経験が頭をかすめ、打電文に関してマイナスの想像をめぐらしてしまった。こんなふうに-。

 《日本はいまだに大日本帝國時代の『本土決戦=一億総玉砕思想』を引きずっている》

 英国大使館の担当者は日本のメディア報道を通し、日本政界で起きている不思議な論議を打電したはずだ。導入方針を固めた巡航ミサイルは自衛隊の現有ミサイルに比べ、射程が5倍以上に延伸したことで、さっそく政界ではサヨクを中心に「敵基地(策源地)攻撃ができてしまう。専守防衛に反する」との愚論が出てきたのである。

 《専守防衛》は戦後平和主義がまき散らした毒の中で、最もタチの悪い平和を乱すデマゴギーであった。専守防衛は、大東亜戦争(1941~45年)末期に叫ばれたものの、大日本帝國も回避した「本土決戦=一億総玉砕」に他ならない。

次ページ自衛隊との接触経験のない欧州軍所属の米軍人も、一様に怪訝な顔をした

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