稲田朋美防衛相、省・隊内で求心力失いスケープゴートに 日報問題 

 南スーダンPKOの日報問題をめぐり、稲田朋美防衛相や複数の防衛省幹部は19日、稲田氏が日報データの隠蔽方針を了承したとする共同通信などの報道を明確に否定した。安倍晋三内閣の支持率が下落するタイミングで報道が出たこともあり「政権批判に結びつけられた」(政府関係者)との声は強い。一方、報道の情報源は防衛省内との見方が大勢で、稲田氏は省内の不満分子にターゲットにされたともいえそうだ。

 「日報を非公表にするとか隠蔽するということを了承したということはない」

 稲田氏は19日、防衛省で記者団に対し、自らが「隠蔽」に関与したとの見方を強く否定した。2月15日に「緊急幹部会議」があったとの事実もないとした。

 「稲田氏が隠蔽方針を了承した」との記事は共同通信が18日に配信し、毎日新聞や東京新聞、地方紙は19日付朝刊で共同の記事をそのまま掲載した。朝日新聞は19日付朝刊で、稲田氏の出席の下で開催された幹部会議で非公表が決まったと報じた。

 一連の共同の記事は、日報の非公表方針と安倍晋三政権への批判を結びつけて報道し「防衛省内には安倍首相の秘蔵っ子を批判から遠ざけるという、1強政治への『壮大な忖度』が働いたと指摘する声が上がる」と論評した。

 一方、多くの防衛省幹部は、稲田氏が隠蔽を了承したとの見方に否定的だ。

 ある省関係者は報道を受けて稲田氏の会議記録を精査したが、該当する会議は見当たらなかったという。自衛隊最高幹部の一人は「(稲田氏は)絶対に承知していない」と否定する。別の幹部も「稲田氏は一貫して情報の公開を指示しており、隠蔽する理由がない」と語る。

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