外国人労働者 東京一極集中の助長要因に 論説委員・河合雅司 

【日曜講座 少子高齢時代】

■日本人住民の伸び鈍化

 政府による「東京一極集中の是正」のかけ声もむなしく、その流れは止まらない。総務省の「住民基本台帳に基づく人口動態調査」(2017年1月1日時点)によれば、東京圏(東京、神奈川、埼玉、千葉の1都3県)は3631万2851人で前年比17万2039人増だった。

 だが、詳しく分析すると変化に気づく。日本人住民は前年比0・28%増の3536万696人となり増加傾向に変わりはないが、その勢いが落ちたのだ。伸び率で0・03ポイント、伸び幅にして8789人の減である。

 これは、東京一極集中の流れに陰りが見えてきたということだろうか。

 1都3県それぞれに要因をみると、出生数と死亡者数を差し引きした「自然増減」はいずれもマイナスだ。反対に、転入者と転出者の差である「社会増減」はいずれもプラスであった。

 東京圏から地方圏への流れは大きくなっておらず、自然減を社会増で穴埋めし、人口増になる構図が相変わらず続いている。

 こうした数字を見る限り、「東京一極集中の流れが止まってきた」というより、地方に住む若者の絶対数が少なくなって「東京圏に流入し得る人口が減ってきた」と考えたほうがよさそうである。

 東京都の人口は2025年にピークを迎え、減少局面に転じると予想されている。日本人住民の伸びの鈍化は、むしろその予兆といえよう。

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