北朝鮮ミサイル発射 「全員救出の課題不変」拉致被害者家族、日米の連携強化に期待

 日米首脳会談で拉致問題解決の重要性を確認した直後の北朝鮮による弾道ミサイル発射。拉致被害者家族からは「想定内」「救出へ米国と連携強化する好機」との冷静な受け止めとともに北朝鮮の“暴走”を警戒する声もあがった。

 「何度も繰り返してきたことで想定内」。家族会代表で田口八重子さん(61)=拉致当時(22)=の兄、飯塚繁雄さん(78)は北朝鮮の強行策をこう突き放し、「交渉のテーブルにつかせ、被害者全員を救出するという本質的な課題はまったく変わらない」と冷静に話した。

 有本恵子さん(57)=同(23)=の父、明弘さん(88)は「日米首脳のメッセージを承知で撃ってきた。米国は北朝鮮の危険性を再認識した」と指摘。「米国の協力なしに早期の拉致問題解決は不可能だ。今回の発射は日米同盟をさらに深める切り口になる」と期待を語った。

 一方、増元るみ子さん(63)=同(24)=の弟、照明さん(61)は北朝鮮の強硬化を強く懸念。「朝鮮半島の有事に拉致被害者救出を米国には期待できない。自衛隊の位置づけの見直しを含め、日本が独力で助け出す手段を早急に準備すべき」とした。

 拉致解決や家族の支援に取り組む「救う会」の西岡力会長は、ミサイル発射は核保有を認めない米国への北朝鮮の自己顕示と分析。「制裁を強化されても日本とパイプを切りたくない北朝鮮は安倍晋三首相への批判を避けてきた。国際的に八方塞がりになる中、日本との歩み寄りには核・ミサイルと同様に拉致の全面解決が唯一の道と強く伝える必要がある」と強調した。

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