拉致被害者家族「世論の声高め救出を」高齢化に焦り「若い世代に知ってもらうことが重要」

 北朝鮮による拉致被害者全員の即時帰国を求める「大阪府民の集い」が8日、大阪市で行われ、田口八重子さん(61)=拉致当時(22)=の兄で家族会代表の飯塚繁雄さん(78)ら家族が「世論の声を高め、救出を後押ししてほしい」と訴えた。一方で、飯塚さんは「残された時間は少ない」とも強調し、再会を切望する家族の焦燥をにじませた。

 「拉致を訴えられるのは被害者の家族だけ。代わりがきかない。肉体が衰え、訴えることができなくなる人も出てきた。緊急事態です」。この日、飯塚さんは静かに語り出した。

 長年、救出に取り組んできた家族会だが、問題は膠着し80~90歳代を迎える家族も増えた。有本恵子さん(56)=同(23)=の父、明弘さんも88歳。「政府は北を交渉の場に立たせ、一挙に解決してほしい」と訴えた。妻の嘉代子さん(90)は体調がすぐれず、参加できなかったが、進展に期待を寄せる。

 一方、若い世代の家族も複雑な思いを訴えた。田口さんの長男、飯塚耕一郎さん(39)は「心がポッキリ折れそうになることもある」と話した。北朝鮮が拉致を認めてから14年。風化を懸念し「世論が何より力を発揮する。若い世代に拉致を知ってもらうことが重要」と力を込め、閉会後は参加者とともに街頭行進に参加した。

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