甘利氏が辞任したのに、なぜ安倍内閣の支持率が上昇したのか?

 【政界徒然草】

 下落は必至とみられた内閣支持率が上昇した-。第2次安倍晋三政権が発足して以来の「最大の危機」とされた自民党の甘利明前経済再生担当相の金銭授受疑惑。「政治とカネ」に対する国民の視線が厳しさを増す中で、甘利氏辞任直後の報道各社の世論調査で支持率はいずれもアップしていた。下落を覚悟していた与党にも、下落を期待した野党にも「?」がつきまとう。

 「支持率が最悪10%下落することも覚悟していただけに、結果を見て意外だった」。甘利氏が辞任した直後の1月30、31両日に実施した報道各社の世論調査に、首相周辺は驚きを隠さなかった。

 調査を実施したのは読売新聞と毎日新聞、共同通信の3社。内閣支持率は読売が56%(前回54%)、共同は53・7(同49・4)でいずれも微増しており、毎日は51%(同43)と8ポイントも上昇した。

 安倍政権では、かつて閣僚辞任で支持率が急落したことがあった。平成26年に小渕優子経済産業相(当時)と松島みどり法相(同)の女性閣僚2人が同時に辞任した際、読売の調査で支持率が9ポイントも下落した。

 それだけに、今回の支持率上昇に政府内からも「下落幅が少なければよいと思っていたが、上昇したのは理由が分からない」との声が漏れた。首相は2月4日の衆院予算委員会で上昇の理由を聞かれたが、「国民の厳しい目が私たちに注がれているという緊張感を持たなければならない」と答弁するにとどめている。

 では、なぜ上昇したのか-。

 自民党の谷垣禎一幹事長は「心配していたが、悪い影響が出ているわけではないのでホッとした」と述べた上で、経済や外交での成果が国民の評価につながっていると分析した。甘利氏が辞意を表明した1月28日の疑惑説明のための記者会見をめぐっては、「説明のキレが良かった。甘利さんが秘書に責任をかぶせず、自分の管理責任だと言ったことも評価された」(自民党幹部)との見方もある。

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